10月10日(水) 一時離脱5日目

午前7時、いつもより早く出発。
今日はヴェルサイユ宮殿に突っ込んでみます。

前日の夜に購入済みのバゲットがカバンに入っている。
腹が減ったらこいつをかじる。
口の中の水分をすべて持っていかれるので、もちろん水も準備しています。
(栄養のバランスは悪いけど、これが一番安い。)

本日購入する切符は「モビリス、ゾーン4まで」という一日券。
これでヴェルサイユまで行けるし、市内に戻ってからも地下鉄に使えるから安上がり。
(もう、まちがってパリヴィジットなんか買わないぞ!)

※パリヴィジットは、観光施設の割引などもついているが、割高。

切符をゲットし、まずは地下鉄でモンパルナス駅へ。ここからは普通の鉄道を利用する。
なんと、ちょうどの列車が急行のようで、12分でヴェルサイユ駅に着いてしまう。
朝から縁起が良いです。

たった一駅でヴェルサイユ駅到着。(この路線は、ヴェルサイユが終点ではないので、乗り越さないよう注意が必要。)ここから宮殿までの地図を持ってないので、なんとなく人が多く歩いていく道をついていくと、10分たらずで巨大な通りに出る。この通りの正面に、ヴェルサイユはありました。
地図もないのに、一度も迷ってない。
これはいったいどうしたことだ。
今日は神がついているのでしょうか。

ヴェルサイユの外観。壮観です。

ヴェルサイユの正門には、やはりセキュリテイチェック。それを通過したのが8時15分。館内入り口にはほんの数人しか並んでいない。そこで、わきのベンチに腰掛けてパンをかじり、奇跡的につながった「ヴェルサイユWiFi」で家族に連絡。そんなことをしていたら、見る間に列が長くなってきました。
8時半、列に並ぶ。
途中、係員が列の方向を変えて一瞬乱れた隙にある国の団体客が割り込んで来たのにプチ腹を立てたくらいで、9時には開場、9時10分に入場。
順調だ。

無料のオーディオガイドがあります。
宮殿内の劇場。
有名な鏡の間。

さて、当のヴェルサイユ宮殿ですが、正直いうとあまり感動がありませんでした。
これはどうしたものかと考えたところ、これまで何箇所か「ヴェルサイユの栄華をここにも作ろうと頑張った宮殿」というものを見て来て、「本家はどんなにすごいんだろう。」と勝手に期待をふくらませていたようです。「後発組と変わらないなあ。」という、ヴェルサイユには何の罪もない感想を持たれ、少々かわいそうな気もします。
でも、庭園の壮大さは見事。こっちの方が感動的かも。

壮大な庭園。これ全部回ったら1日では足りないかな。
ヴェルサイユを出る頃には、大渋滞ができていました。早く行ってよかった。

2時間くらいでヴェルサイユを後にし、パリ市内に戻り「マルモッタン美術館」へ。
ここは月曜日の定休日に飛び込んだ場所。リベンジです。
途中の公園で、なぜか日本のお母様たちが数人、幼児を遊ばせながらピクニックしておりました。きっと駐在員の奥様たちでしょう。

マルモッタン美術館。今度は開いてる。
あまりにも有名な一枚。
モネ好きなら絶対に外せない。

マルモッタン美術館はミュージアムパスが使えません。入館料も12ユーロと、ちょっと高めです。それでも、モネを愛する人には外せない聖地のひとつ。あの有名な「印象・日の出」があるからです。絵の完成度はともかく、印象派という名前のきっかけになった絵ですからね。

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マルモッタンの次はポンピドゥーセンターにある近代美術館。
「ルーブル」「オルセー」「近代美術館」の3点セットで全ての時代の美術を網羅するしくみになっています。でも、3つの美術館の中では一番人気がないかな。入場も並ぶ事なくスムーズでした。

久々にニキ・ド・サンファルのえぐい像に会いました。

ポンピドゥーセンター。
パリの中心に、よくこんなものを作ったもんだ。
中、広すぎ。

午後4時、一度ホテルに戻りシャワー。そして身支度をして再出発。
目指すはバスティーユです。(いや、革命を起こすのではありません。)
この時のためだけにわざわざ持って来たジャケットを羽織り、オペラを観に行くのです。
演目は「ユグノー教人」。興味のある人は検索してください。

チケットは35ユーロ。安い席です。
新オペラ座
セキュリティーチェックは、どこもしっかりしてます。
早めに入ったので、まだお客さんはほとんどいません。

オペラバスティーユは、新しくできたパリオペラの殿堂です。旧オペラ座もありますが、そちらはバレエを主に上演していて、オペラはバスティーユがメイン会場になっています。
入るときにちょっと緊張。席を案内されるところでまた緊張。慣れないところでは心が平静を保てません。金払ってる客なのに・・・
でも、そんな緊張感も含めて新しい経験はいいものです。たまたま隣に座ったパリ在住の女学生(これがまた、キュートな美人なのよ。)とちょっとだけお喋り。
「パリの学生って、時々オペラ観に来るの?」
「いえいえ、初めてよ。あなたは?」
「僕は日本から。パリは初めてだから、ここも初めて。」
「一度日本に行きたいと思ってるのよね。」
ここまで英語。汗ダラダラです。

オペラは、新しい演出だそうで、幾何学的な背景と人物の構成が絵画的で、根拠もなく「パリだなあ。」なんて思っちゃいます。歌手も演奏も良かったです。個人的には主役のテナーがややパンチに欠けるなあと思ったけど、素人なのでよくわかりません。隣の女学生が最後は立ち上がって拍手してたので、きっと良かったのだと思われます。(もっとも、彼女もオペラは初めてと言っとったが・・。)
女学生とは反対の席には、ひとつ空けて日本の女性が二人座っていました。日本語が聞こえたので挨拶して、最初の休み時間にいろいろお話ししようと思ってたら、なぜか2幕目からはいなくなってしまいました。終演は23時の予定なので、女性だけだから安全を考えてお帰りになったのでしょうか。
無事にホテルに着いてますように。

オペラ終演後、美人の女学生に「いつか日本においで。」と言い残してお別れ。
名刺渡すの忘れた・・・。

地下鉄でホテルに戻り、時刻は23時30分。

長い1日が終わりました。

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